ミニバンを買ったら誰もが一度は夢見る「車中泊」。
手軽に非日常を味わえるワクワク感は、まさに冒険の始まりだ。
車中泊だからこそ、思い立った時に出発して、早朝の景色を楽しんだり、
観光地のすぐそばで目覚めたりと、特別な体験ができる。
とはいえ、「車中泊に興味はあるけど、何を揃えればいいの?」「家族で快適に寝られるのか?」
と不安を感じている人も多いんじゃないだろうか。
この記事では、俺が実際にノア・ヴォクシーで家族4人(大人2人、未就学児2人)で
車中泊を体験したリアルな感想と、快眠のために工夫したベッドアレンジ、
そして本当に役立った必須アイテムを紹介していく。
これを見れば快適な家族車中泊がきっとできるようになるはずだ。
ぜひ最後までチェックしてくれ。
そもそもノア・ヴォクシーを車中泊は可能か【仕様・サイズ感】

結論から言うと、新型ノア・ヴォクシーでも車中泊は可能だ。
新型ノア・ヴォクシーは、2列目と3列目のシートを適切にアレンジしてフラットにすると、
奥行き222cm・幅124cm(実測)の広い空間を作り出すことができる。
この空間を上手く使えば、大人二人+子供二人までなら「ギリギリ」だが、寝ることは可能だ。
もちろん、快適に過ごすためにはちょっとした工夫が必要になる。
今回は、俺のそんな実体験をもとに、ノア・ヴォクシーでの車中泊を
快適に過ごすためのヒントを紹介していく。
新型ノア・ヴォクシーは多彩なシートアレンジにより荷室と呼べる寸法が変化する。 今回は 3列目シートまで使う場合 3列目を跳ね上げて使う場合 車中泊で使う場合 の3パターンで使用可能な荷室(居住)空間の寸法[…]
段差ゼロ化のポイント

普通に2列目と3列目のシートを倒しただけでは、残念ながら完全にフラットにはならない。
特に7人乗り仕様だと、2列目シートの左右間に大きな溝ができてしまうし、シートを倒しても
座面と背面の間にけっこうな段差が出てしまうので、そのまま寝るのはかなり難易度が高い。

オススメなのは2列目シートの座面部分にできる大きな段差の解消にクッション
(写真はダイソーのキャンプマット)を設置してフラットにしてから、
その上に寝心地の良いインフレーターマットなどを敷く事だ。
これが驚くほど段差を和らげてくれて、寝床の水平感を出すのに大いに役立ってくれた。
車中泊アイテム8選【マット・カーテン・網戸】
ノア・ヴォクシーで快適な家族車中泊を成功させるために、
実際に使ってみて「これは必須!」と感じたアイテムを7つ紹介する。
おすすめマット
寝心地を左右する最重要アイテムがマット。俺が最終的にたどり着いたのが、
コールマンのキャンパーインフレーターマットハイピーク/ダブルだった。
厚みが10cmもあるので、車のシートの硬さや凹凸、そして底冷えを全く感じさせない。
しっかり空気を注入するとかなり硬さが出てくれるので、なんとノア・ヴォクシーの2列目の
左右のスキマ(7人乗り仕様の溝)を気にせず、その上に設置して使えた。
実際に何度も車中泊で使っており、寝心地は家のベッドと遜色ない。
膨らませるのも片付ける(圧縮する)のも、キャンプ用の電動空気入れがあると段違いに楽だ。
というか、家族での車中泊では時間との勝負になることもあるから、必須アイテムと言える。
プライバシーカーテン

外部からの視線を遮り、プライベート空間を確保するために、吸盤で窓に貼り付けるタイプのプライバシーカーテンを使用した。全ての窓を隙間なく覆うことができるんで、防犯面でも安心感が増す。
ただし、フロントガラスだけは吸盤で綺麗に取り付けるのが少ししんどいので、
ここはだけフロント専用の折りたたみサンシェードを使った方が、手軽で設置・撤収も楽だった。
ブランケット
一枚の大きな毛布だと、誰か一人が寝相が悪かったり、
暑がったり寒がったりすると、全員に影響が及ぶことになる。
人数分の軽めの掛毛布を用意するのがおすすめだ。
各自で温度調整がしやすく、寝返りを打っても他の人の分を剥がしてしまう心配がない。
人数+αの枕
枕は人数分に加えて、いくつか余分に持っていくのがオススメ。
余った枕は、車の内壁と体の間にできる隙間に挟むことで、クッション代わりになり、
寝返りを打った時などに体が当たるのを和らげてくれる。これで快適性がアップする。
蚊除け

狭くて密閉された車内に蚊が一匹でも入ってきたら…想像するだけで絶望する。
寝ている間に耳元で「ぷ〜ん」なんて音を聞こうものなら、もう眠れたもんじゃない。
というわけで、虫除けアイテムは必須。携帯用の電池式蚊取りタイプがオススメだ。
万が一入ってきたらスイッチを入れて「あ、死んだな」と思ったら消せばOK。
扇風機

特に夏場の車中泊では、エンジンを止めているとどうしても空気がこもる。
車内の空気を循環させるために、ポータブル扇風機があると快適性が全然違う。
首振り機能付きだと、車内全体に風を送れて更に良い。
ライト

車内の天井にあるルームランプは明るすぎる場合が多く、スイッチも使い勝手が悪いし、
夜中に何か探し物をしたり、トイレに行ったりする際に、その都度全体を明るくしてしまうと、
せっかく寝ている子供を起こしてしまうリスクがある。
ポケットに入るような小型のLEDライトやヘッドライトを人数分、あるいは複数用意しておこう。
スマートフォンのライトでも代用はできるけれど、スマホ自体が手元から離れると
夜に色々と詰むことになる。別途用意しておくのが正解。
網戸
快眠のポイントは新鮮な空気を取り込む事。
ただし、普通に窓を開けっ放しだと虫が侵入してくるリスクがあるので車用の網戸が必要だ。
扇風機と組み合わせて使うと少し窓を開けるだけでも外の空気を取り込みやすくなる。
寝心地・安全面は?家族4人で感じたリアル

実際にノア・ヴォクシーで家族4人で車中泊をしてみて感じた、リアルな寝心地や安全面についてお伝えする。
防犯&トイレ問題

めったにあることではないが、車中泊をしていると「不審者に中を覗き込まれるんじゃないか…」
という不安は常に付きまとう。特に家族連れだと、この点は気になるだろう。
これを軽減してくれるのは、やはり全ての窓を隙間なく隠してくれる車中泊用の
サンシェードやカーテンだ。外から中の様子が見えなくなるだけで、かなりの安心感を得られる。
また、夜間のトイレの有無は死活問題だ。特に小さな子供がいる場合は、
急な「おしっこ!」に対応できるかどうかが重要になる。
必ず夜間でも利用可能な綺麗で安全な場所のトイレがあるスポットを選ぼう。
ベッドの展開、撤収は少し手間
これが、車中泊で一番「はぁ…」となるポイントかもしれない。寝る準備として
シートポジションを変更したり、マットを敷いたりする作業が必要になる。パパの腕の見せどころだ。
ノア・ヴォクシーの場合、シートを大きく動かすには、どうしても一度全員に車外に
出てもらう必要がある。これが冬は寒いし、夏は虫が入ってくるリスクを伴う。
モタモタしていると辛いから、最速でベッドメイキングを済ませること。一度練習しておけば安心だ。
荷物の置き場にけっこう困る

シートが起きている状態に比べて、ベッドを展開した時の車内空間は、
収納スペースという点で圧倒的に狭くなる。
特に場所を取るのがジュニアシートだ。ベッドモードにした際に置き場に困り、
場合によっては車外に出さざるを得なくなる時もある。(俺は荷物を積みすぎて一度そうなった)
不要なものは家を出る前に置いていく、必要なものだけをコンパクトに
まとめて積む、といった工夫が必要だ。
それでも車中泊は楽しい

ホテル泊と比べると準備することや考えることは多いが、限られた休日で
“行きたいけど時間がかかるから諦めていた”場所へ行くなら車中泊は強力な選択肢になる。
そして何より、この動く秘密基地で「今まで見たことのない景色を見に行った」という冒険は
子供にとって、そして大人にとっても一生の思い出になること間違いなし。
面倒だが、最高の思い出作りイベント。それが車中泊だ。
そもそも車中泊はどこで出来るの?

「いざ車中泊!」と思っても、最初は「どこで泊まれるんだ?」と迷うだろう。
車中泊が公認されている場所と、注意が必要な場所がある。
RVパーク

『快適に安心して車中泊が出来る場所』を提供するため、日本RV協会が推進・公認している
有料の駐車スペースで、全国に500箇所以上存在する。
電源設備があったり、トイレや洗面所が綺麗だったり、中には入浴施設を備えている場所もある。
料金はかかるが、施設が整っていて安心して利用できるため、特に車中泊初心者や家族連れは、
とりえあずここを選んでおけば間違いない。
車中泊マップ
「みんなでつくる車中泊マップ」というサイトなどでは、高速道路のSA/PAや道の駅、公園、
さらには上記RVパークに載っていない「穴場」と言われるようなスポットまで、
ユーザーが投稿した車中泊可能な場所の情報が多数掲載されており、その数なんと9000件以上。

ただし、「穴場」の中には、あくまで「黙認されている」ような場所や、家族で行くには
ちょっと治安的に不安を感じる場所が含まれている可能性もある。
初めて行く場所や、あまりにマイナーな場所は避けて、ある程度利用者がいるような場所を選ぶのが賢明だ。
よくある質問(FAQ)
ノア・ヴォクシーでの車中泊に関して、よく聞かれる質問にお答えする。
「ヴォクシー 5人 車中泊は可能?」
今回の俺の体験(大人二人、未就学児二人)でも、正直「けっこう狭いな」と感じた。
物理的に寝るスペースとしては、大人(大人二人、子供三人)人が快適に足を延ばして眠るのは、
かなり厳しいと言わざるを得ない。
それでも大人2人+子供2人で楽しめたのは、「非日常の冒険感」や「秘密基地みたい!」
といった感覚を味わえたからだ。
5人で快適な睡眠を確保したいのであれば、素直にホテルや旅館を利用するのが賢明だ。
「真夏でもエンジン停止で寝られる?」
真夏の昼間は車内が猛烈な暑さになるが、夜間になれば窓を閉め切っていても、
車の温度上昇の最たる原因である直射日光が無くなるため、意外と車内温度は落ち着く。
ただし、締め切ったままだと、人間4人の体温や呼吸によって徐々に車内温度や湿度が
上がってくるから、これを快適に過ごすためには、やはり網戸を取り付けて風通しを良くし、
ポータブル扇風機で空気を循環させることが非常に効果的だ。これらの対策をすれば、
エンジン停止でも比較的快適に過ごせる可能性は高い。
もちろん、命に関わるような猛暑日は避けるなど、状況判断は必要だ。
まとめ
車中泊は準備が10割
ホテル代の節約や、渋滞を避けての遠出、特別な場所での宿泊体験など
多くのメリットがある反面、寝床の確保や荷物、トイレ、安全面など、
多くの制約や課題が車中泊には発生する。
家族(特に小さな子供)を連れて試してみようとする人は、事前の情報収集と
入念な準備を尽くして挑んでほしい。準備をしっかりすれば、きっと楽しい思い出になるはずだ。
逆に、ソロで車中泊をするのであれば、準備は多少雑でもOK。多少寝心地が悪かったり、
荷物が散らかっていても、それは自分の趣味の範囲での苦労なんで何の問題もないからだ。
しかし、自分の遊びに誰か(特に家族!)を付き合わせるなら、
同乗者が最大限快適に過ごせるような配慮と工夫が必要だ。
当ブログでは車に関する役立ち記事を多数公開中。
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